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「QRコード決済」とはどんな決済サービス?仕組みや普及した理由を解説

なるほど豆知識 「QRコード決済」とはどんな決済サービス?仕組みや普及した理由を解説

記事公開日:2022年1月19日
最終更新日:2024年4月10日

キャッシュレス決済が普及している現代において、お支払方法の1つとして「QRコード決済」を活用するケースが多く見られます。QRコード決済は、QRコードを読み取るだけのシンプルなお支払方法ですが、「決済がどのように行われるかわからない」という方もいるでしょう。

今回は、普段何気なく使っているQRコード決済の仕組みやメリットに加えて、クレジットカードとの違いについても紹介します。現金以外のお支払方法について気になっている方や、QRコード決済の利用を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

QRコード決済とは何?

QRコードは、縦縞ではなく縦横ランダムにセルが組み込まれたデザインです。デザインがバーコードよりも複雑となった分、記録できる情報量が多くなっています。このQRコードは元々、倉庫管理や製造現場における「製品の生産管理」を円滑にする目的で開発が行われましたが、現代ではさまざまな分野で活用されるようになっています。

QRコード決済は、その名の通りQRコードを利用したキャッシュレス決済の一種です。QRコードを読み取る(読み取らせる)だけで決済が完了するため、現金払いよりもスピーディなお支払いを実現しやすくなっています。

QRコード決済の方法

QRコード決済といってもさまざまな方法があり、スキャン方法やお支払方法などが異なるのが特徴です。また、店舗によって導入している方法が異なり決済のための手順も異なります。以下ではQRコード決済の方法について紹介します。

スキャン方法

  • ストアスキャン方式(利用者提示型):消費者がQRコードを提示して店舗側が読み取る方式
  • ユーザースキャン方式(店舗提示型):店舗側がQRコードを提示して消費者が読み取る方式

QRコードは、バーコードと同じようにスキャンすることで情報を読み取りますが、その方法は2種類あります。1つ目が「ストアスキャン方式」です。ストアスキャン方式は消費者がスマホやタブレット端末に表示されたQRコードを提示し、店舗側がそれを読み取る方法です。大手コンビニチェーンでも広く導入されているため、活用したことがある方も多いでしょう。

一方で、店舗側がQRコードを提示する「ユーザースキャン方式」という方法もあります。ユーザースキャン方式は、店頭で表示されたQRコードをスマホやタブレット端末で読み取り、表示された画面に、消費者が決済金額を入力して決済する仕組みです。

お支払方法

  • 前払い:事前にチャージしたお金を利用して支払う方法
  • 即時払い:アプリに紐づいた銀行口座から引き落としが行われる方法
  • 後払い:後日まとめて支払う方法

QRコード決済は、お支払方法の種類も豊富です。基本的には「前払い」「即時払い」「後払い」の3種類があり、導入している企業によってお支払方法が異なるほか、消費者がお支払方法を選ぶこともできます。

前払いは、いわゆる「チャージした現金でお支払いする方法」です。QRコード決済のアプリに登録してある銀行口座やクレジットカード等からチャージしたり、ATMを介して入金したりしてチャージします。事前にチャージする手間が発生しますが、使いすぎを防止しやすい点がメリットといえるでしょう。

即時払いは、事前にQRコード決済アプリと銀行口座を紐づけておき、QRコード決済を使用した際に銀行口座から即時引き落とされる方法です。前払いと同じく、計画的に利用しやすい方法といえるでしょう。

後払いは、QRコード決済分を後日まとめて支払う方法で、クレジットカードの支払方法と同様です。

QRコード決済が普及した理由

今や、大手チェーン店だけではなく、小さなスーパーや個人商店などでもQRコード決済が普及してきています。QRコード決済が普及した理由はさまざまですが、理由の1つとして政府が旗振りとなって以下の関連事業を推し進めたという点が挙げられます。以下では、QRコード決済の普及に貢献した、政府の取り組みについて解説をします。

キャッシュレス・ポイント還元事業

現金の使用率が高い日本において、国を挙げたキャッシュレス促進が始まったのは2019年です。消費税増税とともに始まったのが、キャッシュレス・ポイント還元事業でした。対象店舗でキャッシュレス決済をするとポイントが返ってくるという国策であり、2019年10月1日から9ヵ月間実施されました。この時、QRコード決済も還元対象となった影響で、財布を持つことなくスマホで決済可能なQRコード決済が、広く普及しました。

マイナポイント事業

キャッシュレス・ポイント事業に続いて、QRコード決済をはじめとする電子マネーが広がるきっかけになったのが、マイナポイント事業です。マイナンバーカードとキャッシュレス決済の普及を目的とするマイナポイント事業も、国が推し進めたポイント還元事業であり、2020年9月から開始されました。マイナポイントの付与対象となるキャッシュレス決済サービスを利用すれば、最大5,000円分のポイントが還元されるとあって、多くの方がキャッシュレス決済を利用するようになりました。

  • マイナポイント事業は既に終了しております。

このほか、世界的な感染症の流行に伴い、衛生的に決済ができるキャッシュレス決済がさらに注目さたこともQRコード決済が普及した要因として考えられます。

QRコード決済の種類

QRコード決済サービスを展開する企業は多く、企業によってサービスの特徴が異なるので利用する際は比較検討することが大切です。続いては、主なコード決済サービスについて紹介します。(2021年12月時点のサービス)

  • LINE Pay
  • PayPay
  • 楽天ペイ
  • d払い
  • メルペイ

等、さまざまな決済サービスがあり、その種類は現在も増えています。

LINE Pay

コミュニケーションアプリとして広く浸透している、LINEのQRコード決済サービスが「LINE Pay」です。基本的にLINEアカウントを持っていれば誰でも利用できます。LINE Payの大きな特徴は、LINEで繋がっている「友だち」に送金ができる点で、お支払いの際に複数の友だちと割り勘できる機能も搭載されています。

PayPay

「PayPay」は、ソフトバンク株式会社とヤフー株式会社の二社が共同出資しているQRコード決済サービスです。ATMチャージのほか、「ヤフオク!」や「PayPayフリマ」の売上金をPayPay残高にチャージできます。大規模なポイント還元を行うキャンペーンを展開することも多く、「利用をしたことがある」という方もいるでしょう。

楽天ペイ

国内最大級のショッピングサイト「楽天市場」を運営する楽天グループのQRコード決済サービスが、楽天ペイです。利用する際は、IDとパスワードの登録が必要となりますが、楽天会員であれば誰でも利用できます。

d払い

NTTドコモのQRコード決済サービスが「d払い」です。ドコモユーザーであれば、携帯料金と合わせて後払いできます。また、ドコモ回線の契約がなくても、dアカウントを持っていれば利用可能です。お支払金額に応じて付与されるdポイントは、商品に交換したりマイルに交換したりすることが可能です。

メルペイ

フリマアプリ「メルカリ」によるQRコード決済サービスが「メルペイ」です。メルカリ内の売り上げを使ってチャージできるという特徴があります。売り上げがあれば、別途チャージする必要がなく、普段からメルカリをよく使う方向きのサービスとなっています。

QRコード決済を活用するメリット

QRコード決済は、比較的どのサービスでも簡単に始められます。アプリによって特徴や性能は異なりますが、現金払いとは異なるメリットを感じられるでしょう。続いては、QRコード決済のメリットについて紹介します。

  • 会計がスムーズに進められる
  • 現金を持つ必要がなくなる
  • 割引やポイントが利用できる
  • 使用した金額が把握しやすい

会計がスムーズに進められる

QRコード決済の大きなメリットが、会計をスムーズに進められる点です。レジの前で財布の中から、お札や小銭を取り出す手間を省くことができます。多くの方がQRコード決済を使うことで、レジに行列ができることも少なくなるでしょう。会計が円滑に進めば、店舗スタッフの負担も軽減できるので、QRコード決済はお店側にとってもメリットがあります。

現金を持つ必要がなくなる

QRコード決済は、スマホひとつあれば利用可能なので、決済のために現金を持つ必要がありません。例えば、買い物の途中で現金がないことに気づいた場合、近くにATMがなければお支払いができないでしょう。こうしたシーンでも、QRコード決済が利用できれば、スマホひとつでお支払いを済ませられます。店舗によってはQRコード決済を利用できないケースもありますが、将来的に普及が進めば、QRコード決済の利便性はさらに向上するでしょう。

割引やポイントが利用できる

QRコード決済は、サービスによってポイント制度を導入しているものが多く、決済を利用する度にポイントが付与されます。たまったポイントは別のお支払いに利用できるため、賢く利用すれば家計の節約にも貢献します。

使用した金額が把握しやすい

QRコード決済は、アプリを介してお支払いを行います。多くのアプリでは、購入履歴の確認が可能です。そのため、日ごろから使用している金額が把握しやすいという特徴があります。家計を把握するうえでも重宝するでしょう。

これらのメリットは、QRコード決済のサービスによっては享受しにくくなります。そのため、導入を検討するうえで「どんな機能があるのか」「ポイントはどのくらい還元されるのか」を検討することをおすすめします。

QRコード決済とクレジットカードでのお支払いはどちらがおすすめ?

現金を使わないキャッシュレスのお支払方法として、QRコード決済の以前から普及しているのがクレジットカードでのお支払いです。QRコード決済と同じく、レジでお金を出すことなく決済ができます。結論からいえば、どちらのお支払い方法にも相応のメリットがあるため、人によってどちらが良いかは異なるでしょう。

例えば、クレジットカードは海外でも使いやすいといったメリットがあるため、仕事柄海外に行く機会が多い方、また海外旅行によく行く方などは、クレジットカードを持っておくと良いでしょう。

ライフスタイルによってお支払方法を使い分けよう

今回は、QRコード決済の基本情報やメリット、代表的なQRコード決済について詳しく紹介しました。

ほとんどの方がスマホやタブレット端末を所有する現代において、QRコード決済は時代に則した決済方法といえるでしょう。とはいえ繰り返しになりますが、すべてのお支払いに対してQRコード決済を利用できるわけではありません。例えば、公共料金や保険料のお支払い、インターネットショッピングなどは、QRコード決済を利用できないケースもあり、現金やクレジットカードのお支払いが必要となります。

したがって、QRコード決済は現金払いやクレジットカード払いなどと併用して、ライフスタイルに合わせて使い分けることが大切です。なお、クレジットカードの選び方については、別コラムでも詳しく解説しています。新規でクレジットカードを契約したい方や、QRコード決済と併せてクレジットカードを所有したい方は、以下のページをご参照ください。

  • QRコードは、株式会社デンソーウェーブの登録商標です。

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