新卒採用情報

分割払いの「当たり前」を変える

2007年入社 カードプロダクト開発部曽我部 潤

2019年入社 カードプロダクト開発部細谷 一成

Introduction

オリコが目指しているのは、金融サービスを通じてお客さまがオリコのサービスをもっと使いやすく、長く選ばれ続ける関係を作っていくということです。

その考え方を、分割払いサービスで具現化しようとした挑戦があります。

カード部門とローン部門の垣根を越え、異例の"段階的リリース"にも踏み切った本プロジェクト。開発の中心を担った2人に、構想の原点からリリースまでの舞台裏を聞きました。

Talk 01「分割払い」は、もっと気持ちよく使えるはず

― 原点は、"お客さまが安心して利用できるサービス"

曽我部
私自身、店頭で分割払いができる「ショッピングクレジット」を使うことがあるのですが、「簡単に安心して利用できるようにならないか」と感じる場面が多くあったのです。ショッピングクレジットを利用する際は、購入する商品や分割回数を決めたあと、店頭やオンラインで審査を申し込みます。審査が通ると購入手続きが完了します。店頭ではタブレット端末などから申し込みを行い、審査結果は加盟店さまを通じて利用者に通知されます。
この仕組みにより、利用者は店員の方と一緒に手続きを進められる安心感がある一方で、分割払いを利用するたびに申込が必要であったり、店頭で審査結果を待つ必要があったりと、ほかのQRコード決済のように気軽に利用できるサービスとは言い難い側面がありました。
ショッピングクレジットの良さを生かしつつ、より新しい体験価値をお客さまに届けるためには何ができるだろうか――。
その問いこそが、ワケタラの原点でした。
細谷
私は入社後、大阪と熊本で営業業務を担当していました。加盟店さまにショッピングクレジットを提案する立場でしたが、競合他社との違いを打ち出しにくく、もっと魅力的なサービスを提案したいと感じていました。
現場では、加盟店さまがお客さまの申込入力を横で補助している場面を何度も目にしました。本来はお客さまご自身で完結できるほうがスムーズなのに、そうなっていない。申し込みも利用も、お客さまが一人で完結できるサービスを作りたい。その想いが、今の仕事の原点になっています。
曽我部
実際にお客さまにインタビューを行ったところ、分割払いに対するネガティブなイメージは想像以上に根強いものでした。「店頭で分割払いで購入すると言いにくい」「ゆっくり比較検討ができない」「審査が通るか不安」といった声が多く挙がったのです。
そうした課題を踏まえて開発したワケタラでは、アプリからQRコードで分割決済ができ、申し込みから審査結果の通知まですべてお客さまのスマートフォンで完結できるサービスとしました。申し込みは自宅からでもでき、一人でゆっくり手続きすることができます。審査に通ればQRコードで分割払いするだけ。一度申込をして枠を確保したら繰り返し利用ができる。お客さまが主体的にプライバシーを守りながら何度も簡単に利用できる。そういうポジティブな体験に変えたかったのです。

Talk 02QRコード決済の浸透、競争激化が早期決断を迫った

― "完成を待たずに出す"という異例の挑戦

曽我部
ワケタラの構想が生まれたのは2022年末です。当時オリコでは、スマートフォンのQRコードで支払いができる「Orico Code決済」と、プラスチックのカードを持たずにスマートフォン上で決済できる「デジタルカード」の開発を進めていました。この2つの技術を組み合わせれば、これまでにない分割払いサービスが作れるのではないか。そこからプロジェクトが動き始めました。
当時はQRコード決済が浸透し、分割払いアプリが市場にリリースされ始めるタイミングで、競争力を確保するにはスピードが必要でした。そこで私たちは、すべての機能が揃うのを待たずできた機能を順次リリースするという決断をしました。サービスのリリースをいきなり完成形で出すのではなく、3段階に分けてリリースし、反応を見ながら改善を重ねていく手法を取ることにしたのです。
細谷
この判断で、開発の進め方は大きく変わりました。段階的に出していくことは、リリースごとに関係部署への説明や調整が必要になります。スピードを優先する分、現場での動きは確実に増えていきました。
曽我部
オリコでは完全な機能を揃えてからリリースすることが一般的だった為、社内でも異例の判断でした。アプリ開発は市場に出してから、利用者の声を聞きながら改善していくことが一般的に行われていた為、段階的リリースを決定しました。とはいえ開発スケジュールは厳しく、一度はアプリの公開調整が遅れリリースを延期したこともあります。それでもプロジェクトのチーム全体で立て直しができた結果、当初より10カ月も早くスケジュールを短縮することができました。
細谷
スピードが上がった分、調整業務は想像以上でした。段階ごとに関係部署への説明が必要ですし、サービス開始後の運用を担うオペレーション部門との連携も毎回発生します。私はオペレーション業務の経験がなかったので、関係部署の方々に教えていただきながら、知識を積み上げていきました。
サービスの紹介ページづくりも、そのひとつです。法令上の注意文言を入れるとどうしてもわかりやすさが損なわれてしまう。そのせめぎ合いの中で、どうすればお客さまにサービスの魅力が伝わるのか。シンプルで誰でも分かりやすいページを目指して調整を重ねました。

Talk 03一体感をもって良いサービスを作る理想を共有することから

― "カード×ローン"の一大プロジェクト

曽我部
商品開発を行う体制面でも大きな挑戦でした。オリコでは従来、クレジットカードならカード部門、分割払いならローン部門というように、商品ごとに担当部門が分かれています。しかしワケタラは、カード部門の持つ決済サービスの技術と、ローン部門が持つ全国の営業網・加盟店ネットワーク、双方の強みを組み合わせて生まれたサービスです。
実現していくにあたり、両部門の部門長・メンバーに入っていただき、キックオフを行い、「必ず成功させる」という共通認識を作りました。その後も両部門協働し、ワークショップなどで議論を重ね、「このサービスはこうあるべきだ」という理想像を何度もすり合わせていきました。立場が変わると意見が衝突することもありますが、ゴールを共有できたことで、建設的な議論が生まれていきました。
細谷
部門間の連携に加えて、開発チーム内の雰囲気にも助けられました。このチームには、さまざまな部署を経験したメンバーが揃い、年次に関係なく意見が言える環境があります。何か課題が生じたときは全員でカバーし合えるチームです。
それを束ねる曽我部さんは普段から気さくにコミュニケーションを取ってくださいますし、相談すると自分では思いつかなかった視点をいただけることも多いです。将来自分もこうなりたいと思える存在ですね。
曽我部
メンバーには情報をすべてオープンにし、出し惜しみはしません。失敗を責めるのではなく、全員で育てていく。年次の浅いメンバーも業務を担いますが、全員でサポートする体制を取っています。この信頼関係があったからこそ、プロジェクトを前に進められたと感じています。

Talk 04「挑戦」は、一人では成立しない

― リリース後に実感した"手応え"

細谷
そうしたチームで開発を重ね、リリースを迎えた後、営業の担当者から「非常に良いサービスですね」と電話をいただいたことがありました。営業時代に感じていた「もっと魅力的な提案をしたい」という想いを、ようやく形にすることができたと実感した瞬間でした。
曽我部
私がワケタラを通して実現したかったのは、より良い体験を通じてお客さまとの継続的な関係を構築することです。従来のショッピングクレジットでは完済した時点で接点が途切れがちでしたが、ワケタラなら利用可能枠の範囲で繰り返し使えます。
そうしたお客さまの好きなもの、欲しいものを買う瞬間を決済手段で支え、良い体験の積み重ねをしていくことが、関係性を深めていけるものと考えています。
さらにその先には、世の中の分割払いに対するネガティブな印象をもっとカジュアルに、賢く利用するサービスに変えて、生活者の自己実現を支える身近な選択肢として認知されるサービスにしていきたいですね。
細谷
そのためにも、画面デザインや操作性の改善に力を入れていきます。店舗を探しやすくしたり、申し込み前に加盟店の情報を確認できるようにしたりと、改善点はまだたくさんあります。使う方の生活をより豊かにできるサービスへ育てていきます。
曽我部
プロジェクトを振り返ると、ずっと「挑戦している」という意識があったわけではなく、目の前の課題に向き合いながら、全力で楽しんで作っていたというのが率直なところです。ただ、一人では何もできなかったのは確か。プロダクト開発、営業、オペレーションなど、さまざまな部署の方を巻き込み、時には巻き込まれながら、形にしていきました。
その意味で、このプロジェクトは私たちだけではなく、関わったすべての方々の挑戦でもありました。自分たちが企画し開発したサービスが世の中に届き、お客さまの役に立っている。その手応えを最も身近に感じられるのが、商品開発の醍醐味です。ワケタラはまだ始まったばかり。これからさらに進化させていきます。