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統合報告書

オリコの成長戦略事業面から 海外事業

海外事業は中期経営計画の「重点領域」と位置付け、次の大きな柱として育成しています。進出国における営業エリアや取扱商品の拡充などを進め、東南アジアにおける金融商品の提供を通じて持続可能な地域づくりに貢献します。 常務執行役員 海外事業部門長 向井 和浩

オートローンなどにおける日本でのトップクラスの実績とノウハウを活かし、現地ニーズに即した金融サービスの提供を通じて、東南アジアでの新車・中古車市場の健全な発展に貢献していきます。

タイ 2015年に事業会社を設立し、バンコク市をはじめ主要都市部のお客さまに対して中古車ローンや付帯商品を提供しています。
フィリピン 2019年に事業会社を設立し、マニラ市を中心に営業ネットワークを拡げ、お客さまに中古車ローンを提供しています。
インドネシア 2021年に同国ローン会社の株式を取得し、新車・中古車ローンを提供しています。2023年から新たに「認定中古車制度」を開始しました。

中長期でのめざす姿

成長を続ける東南アジアでのオートローン事業の拡大に向け、2015年にタイにて事業を開始し、次いでフィリピン、インドネシアに進出し8年が経過しました。進出した各国では中間所得層が増え続けており、消費も活発化しています。その環境下において、当社としては国内で培ったオートローン事業のノウハウを活かし、営業ネットワークの拡大や取扱商品の拡充を進め、金融サービスの提供力にて各国でオリコブランドの認知度を高めていきたいと考えています。また、加速度的なデジタル技術の発展や通信インフラの整備によって金融包摂が進み、お客さまのニーズを捉えた安全・安心・便利な金融サービスを提供することで、お客さまの豊かな人生の実現と持続可能な地域づくりに貢献することをめざしていきます。地域展開としてはベトナムを第4のオートローン市場と位置付けて参入の可能性を探索し、既に進出している国においてはオートローン事業のみならず新たな事業を創出し、海外事業を更に拡大していきます。

事業活動を通じて取り組むべき社会課題

気候変動対応がグローバルでの喫緊課題となるなか、進出する3カ国ではEVの普及に向け日本以上に積極的な取組が政府主導で行われています。現在は韓国・中国などの自動車メーカーによるEVの投入が目立ってはいますが、今後、日本車メーカーによるEVの本格展開が当社海外事業にとってのEV事業への展開の機会となると考えています。アジアに安全・安心の中古車を消費者が購入できるような市場の創出を行い、東南アジア市場で90%以上のシェアを有するクオリティの高い日本車の「リユース」により、更なる自動車市場の発展に貢献したいと考え、2023年3月からインドネシアにおいて認定中古車事業を開始しました。今後は中古車の個人間売買が活発な市場に対しても認定プロセスのある中古車市場の創出検討など、東南アジアの自動車市場全体の発展に寄与する取組を進めていきます。また、当社としては国ごとに最適な金融サービスとオートローン事業以外の新しいプロダクトを提供してお客さまの生活をより豊かにするお手伝いをしていきます。

市場環境認識(中長期の市場変動見通し)

世界の新車販売市場をみると、日本を含む先進国は2010年代から既に飽和状態である一方で、東南アジア主要5カ国においては2030年代までGDPは年平均3%成長していくとともにEVを含め新車販売台数は大きく増加する見込みです。この増加に比例して、消費者の所得増加による自動車の購買ニーズが高まり、オートローン市場も更に拡大していくと見通しています。ただし、足元では想定以上の金利上昇やインフレの進行など世界経済の減速を受け、東南アジア主要5カ国の景気減速、消費者の消費マインド低下などによる経済動向を注視することが必要な状況です。
しかしながら、東南アジア主要5カ国のGDP成長率は緩やかながら堅調に伸長しており、またアフターコロナによる消費者の生活スタイルが多様化するなかで、デジタル技術・インフラの飛躍的な普及により金融サービスはリープフロッグ型で進化しているとともに、消費者の利用が拡大しており、この流れをしっかりと捉え、顧客利便性を高めたオートローンや新商品・サービスの提供をし続けて当社の海外事業を拡大させていきます。

事業の特徴、市場優位性

日本国内で培ったオートローン事業のノウハウを各国市場に適合させながら、未開拓の市場での事業規模拡大に挑戦しています。

強み
Strength
  • 日本国内で培ったオートローン事業、加盟店管理、与信・回収ノウハウ
  • 資金調達力
課題
Weakness
  • 海外人材の育成
  • 事業拡大に対応するリスク管理を含めた強固なガバナンス態勢の構築
機会
Opportunity
  • 人口増加により購買意欲の高い中間所得層の増加、モータリゼーションの加速
  • アフターコロナによるデジタル化など金融包摂の進展
脅威
Threat
  • お客さまの金利選好激化
  • 各国監督官庁の規制変更対応に伴う負担
  • 地政学リスク、市場リスクの影響
  • 現地銀行などとの競合激化

2022年度の概況

海外のオートローン事業は、コロナ禍からの経済回復や営業基盤の拡充などにより、タイ(前年比70%増)、フィリピン(同95%増)、インドネシア(同230%増)、すべての進出国で取扱高が大幅に伸長しました。

海外 取扱高 2020年度は296億円 2021年度は455億円 2022年度は900億円
事業収益 2020年度は33億円 2021年度は63億円 2022年度は109億円

2022年度のトピックス

2023年3月よりインドネシアで「認定中古車制度」を開始しました。車検制度が限定的かつ、中古車の品質保証がない東南アジアで、当社が持つ中古車の審査の知見を活かして制度設計することで、中古車市場の育成とオートローンの取扱高の増加を図ります。また、東南アジアにおけるオートローンの取扱高をKPIとするサステナビリティ・リンク・ファイナンス・フレームワークを信販業界で初めて策定しました。