借入金の返済金額はどうやって計算する?返済プランの立て方とは?
記事公開日:2021年07月02日
最終更新日:2023年07日06日
お借入れはいざという時に頼りになる手段ですが、無計画に行ってしまうと返済時に困る可能性があります。収支のバランスを取りながら無理なく返済するためには、利息を含めた具体的な返済プランを立てることが大切です。今回は、借入金の返済プランの立て方や計算方法、返済時の注意点などを踏まえて、詳しく解説します。「借入金の返済をスムーズに行いたい」「家計を圧迫させず、無理のない返済をしたい」という方は、ぜひ参照ください。
借入金の返済プランを立てるコツ
借入金の返済プランを立てたくても、どのように計画したら良いか分からない方も少なくありません。明確な計画を立てずにいると、いざ返済する段階になった際に返済が滞ってしまう可能性もあります。無理なくスムーズな返済プランを立てるためには、次に挙げる3つのコツを押さえることが大切です。
まず借入金額と返済金額を把握する
現状を把握できていなければ、無理のない返済プランを立てることができません。返済プランを立てる前に借入状況を確認しておきましょう。押さえておくべきポイントは「借入残高」「借入先」「金利(貸付の利率)・利息」「借入期間」「月々の返済金額」です。これら5点を把握しておくと、全体的な返済プランが立てやすくなります。
- 借入残高
- 借入先
- 金利(貸付の利率)・利息
- 借入期間
- 月々の返済金額
借入残高に対して、金利(貸付の利率)にもとづく利息が発生し、借入金(元金)と合算して返済していきます。各ポイントの金額や利率は借入先で確認しましょう。
オリコの場合eオリコサービスから借入金(元金)や借入残高などをご確認いただけます。
収入・支出をもとに毎月の返済金額を計算する
借入状況が明確になったら、収支と照らし合わせながら返済プランを立てていきます。すべての支出を洗い出し収入から差し引くと、返済に充てられる金額の上限を算出できます。支出のうち、見直しが可能な固定費(家賃や光熱費など)を精査し、出費を抑えて返済に充てられるかを確認することも大切です。
返済のシミュレーションを行う
月々返済していくことができる金額が算出できたら、いつ完済できるかをシミュレーションしていきましょう。月々の返済金額が少ないと完済までの期間が長くなるため利息が多くなり、月々の返済金額が多ければ完済までの期間も短縮され利息が少なくなります。利息は「利息=借入残高×金利(貸付の利率)÷365(うるう年の場合は366)×借入日数」で求められますが、シミュレーションツールを利用すると、自分で計算する必要がないため便利です。
一方、完済までの日数や利息ばかりを気にして、収支を踏まえずに返済プランを立てると、後から家計に影響しかねません。そのため、現状の収支をベースに、負担のかからない返済金額と完済までの期間とのバランスをイメージすることが大切です。
借入金の返済金額はどうやって計算するの?
借入金の返済時に支払う利息は、借入残高に「金利(貸付の利率)」と「借入期間」をかけた数値で算出されます。

例えば100万円の借入金を、金利15.0%(実質年率)で1ヵ月(30日間)借りた場合は、以下の計算式で利息を求めることができます。なお、1ヵ月後に100万円を完済することとする計算のため借入金=借入残高となります。またうるう年ではない年としています。
計算方法 | |
---|---|
利息 | 借入残高(100万円)× 金利[実質年率](15.0%) ÷ 365日 × 借入期間(30日)=12,328円 |
1ヵ月後に100万円を返済する場合 | 借入残高(100万円)+ 利息(12,328円) =1,012,328円 |
ただし、利息の計算式だけを用いて「借入金の実際の総返済金額」を算出するのは困難です。なぜなら、借入金の総返済金額はカード会社が用意する返済プランや月々の返済金額、借入期間などの様々な要素によって、金額が大きく変化するためです。
カードローンでの返済方法は、以下のページをご確認ください。返済方法の種類から具体的な選び方に至るまで、詳しく紹介しています。
返済シミュレーションを利用する
先の項では「返済金額の計算は難しい」と述べましたが、「返済金額を手軽に計算する方法」自体は存在します。
各借入先の公式サイトでは、「返済シミュレーション」が公開されており、このシミュレーションであれば返済金額の算出が簡単にできます。返済シミュレーションには、「借入金(元金)」や「金利(貸付の利率)」、「月々の返済金額」などを入れるフォームが備わっており、操作方法も数値を入力するだけです。
オリコの返済シミュレーションページは以下の項目を入力することで計算できるようになっています。
入力された数値をもとに、返済シミュレーションが借入金の返済金額をはじめ、お支払金額の内訳から返済が完了する予定日に至るまで、自動的に計算してくれます。具体的な返済金額や借入期間などを詳しく知りたい方は、ご利用を検討してみてはいかがでしょうか。
オリコの返済シミュレーションを利用したい方は、以下のページをご参照ください。
ご返済方法やご返済金額の変更などがあれば、発生する利息の額も変化するため、返済の総額や借入期間も比例して増減します。返済シミュレーションは、あくまで「参考値」としてお使いください。
借入金の借入期間を短くする方法は?
借入金の借入期間を短くするのに最も良い方法は、返済の際に一度に返済する金額を多くすることです。毎月の返済金額を増やせば、その分完済までの期間を短くできます。
また、借入期間を短くすることで、支払う利息を減らせます。例えば、100万円を金利15.0%(実質年率)で、1ヵ月間(30日間)借りた場合と半年間(180日間)借りた場合の比較を確認してみましょう。
1ヵ月間の利息と半年間の利息を比較
計算方法 | |
---|---|
借入期間が1ヵ月間の利息 | 借入残高(100万円)× 金利[実質年率](15.0%) ÷ 365日 × 借入期間(30日)=12,328円 |
借入期間が半年間の利息 | 借入残高(100万円)× 金利[実質年率](15.0%) ÷ 365日 × 借入期間(180日)=73,972円 |
上記のように、期間が異なるだけで発生する利息が大きく異なります。借入金の返済は、引落日でなくとも金融機関やATMを通じて行える借入先も多いので、余裕がある時に追加返済をするのも良い方法です。
複数の借入先から借入金がある場合どうやって返済する?
「複数のカード会社からお金を借りている」といった場合など、借入金の返済プランが立てにくくなります。これは、借入先ごとに返済プランを立てる必要があり、管理が煩雑化する可能性が高いためです。複数の借入先からから借入金がある場合は管理しやすくするためにも、借入先を1社にまとめることをおすすめします。
例えばA社とB社の2社からお金を借りている場合、新たにC社からお金を借りて、A社とB社の借入金を一括返済します。その後は、残ったC社の借入金を返済していく方法もあります。この方法は「おまとめ」とも呼ばれ、主に煩雑化した借入金を管理しやすくする目的で行われます。その際C社は金利を確認し条件よく借入できる先を選択することが理想です。
ただしご返済を一本化しても、金利や借入期間によっては月々の返済金額や最終的な返済の総額が増えてしまうケースもあります。そのため、返済の一本化を検討する際は、「どのように返済していくか」まで計画しておくことをおすすめします。
「クレジットカードのキャッシング」よりもおトクな「カードローン」を利用しよう
総返済金額を抑える方法として、金利(貸付の利率)が低いタイプの借入方法を選ぶのも1つの手段です。手軽にお借入れする方法として、カードローンやクレジットカードのキャッシングが挙げられますが、商品によって金利が異なります。
一般的に、カードローンはキャッシング専用のカードであり、クレジットカードのキャッシングと比較すると、金利低めに設定されているケースがほとんどです。そのためカードローンでお借入れを行うことをおすすめします。
オリコのカードローン「CREST」も、キャッシング専用のカードです。年会費もかからないため、いざというときのために用意しておくのにもおすすめです。
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借入金の返済時に注意すべきことは?
返済プランが曖昧だと、気がつかないうちに総返済金額が増えてしまう恐れがあります。返済できないような事態にならないためにも、以下のポイントに注意してお借入れを行いましょう。
支出の把握と管理を徹底する
気がつかないうちに総返済金額が増えてしまう原因として、月々の収支管理ができていないことが挙げられます。シンプルな家計簿でも良いので、しっかりとお金の出入りを把握し、無駄な支出を防ぎましょう。お金の使いすぎがなくなれば余裕が生まれるため、スムーズな返済が期待できます。
利息や遅延損害金に注意
カードローンの利息は「金利(貸付の利率)」と「借入期間」をかけあわせて算出されるため、返済期間が長くなれば、それだけ利息が増え、総返済金額が膨らみます。また、支払いが遅れてしまった場合は遅延損害金が発生するため、さらに支払額が増えてしまいます。このような事態にならないためにも、毎月滞りなく返済できるように計画プランを立てて準備しておくことが大切です。
借入金の返済時の注意点とは?
カードローンは非常に便利ですが、次に挙げる3つの行動を取ると、取り返しがつかないトラブルにつながる危険性があります。万が一の事態に陥らないためにも、それぞれの行動について把握し、どのように対処すべきかを知っておくことが大切です。
返済期日から遅れてしまう
返済期日があるので、前提として、この期限に遅れることなく返済を行うようにしましょう。万が一、返済期日に遅れてしまった場合、すぐに借入先に連絡して支払いを行いましょう。前述のように、返済期日に遅れると遅延損害金が発生し、総返済金額も増えてしまうため、返済期日を常に把握し、遅れることのないようにスケジュールを管理することが大切です。
返済のために新たに借金を増やす
一時の返済を賄うために安易に他の金融機関から新たな借金をするのは危険な行為です。お借入れをすると借入金だけでなく利息が増えるため、一時的に返済できているように思えても、総返済金額は増えている場合があります。無計画にお借入れを増やすのではなく、計画的なご利用が必要です。
低すぎる返済金額を設定
月々の負担を減らすために、月々の返済金額の設定を下げる手段があります。しかし、あまり低い設定にしてしまうと、結果的に完済までの期間が長引き、総返済金額が増えてしまいます。借入残高が減らなければ完済が遠のいてしまうため、安易に設定額を減らす行動はおすすめできません。
今回は、返済額の計算方法から返済プランついて紹介しました。
繰り返しになりますが、借入金を無理なく返済するコツとしては、お金を借入れる時点で「返済プラン」までを検討しておくのが確実でしょう。コラム内で紹介した「返済シミュレーション」は、返済までの期間と利息を含めた金額の両方を計算できるので、「借入金をどのように返済していくか」を考えるうえでも重宝します。
とはいえ、返済期間が長くなればそれだけプランの変更を余儀なくされる可能性も増えてくるため、必要に応じて再計算をしたり、FP(ファイナンシャルプランナー)に相談をしたりするのも賢明です。お借入れや返済を賢く円滑に行えるようになれば、日々の生活をより豊かなものにできます。
なお、カードローン(ローンカード)を作るうえで具体的な審査方法や必要な書類などが知りたい方であれば、以下のページで解説しているのでご参照ください。お申込みから利用までにかかる日数から、カードの発行・受取までの流れについて詳しく紹介しています。
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