カードローンのご利用可能枠(借入限度額)とは?増枠や審査についても解説
記事公開日:2022年03月03日
最終更新日:2024年03月24日
急な出費で大きなお金が必要になったときや、予期せぬ事態で突然お金が必要になったときに、カードローンは便利なサービスです。しかし、予定外の出費が続いてしまうと、カードローンのご利用可能枠(借入限度額)の増枠を検討することもありますよね。しかし、カードローンのご利用可能枠やその仕組みを、しっかり理解しているという方は少ないかもしれません。そこで今回は、カードローンのご利用可能枠やその仕組み、増枠する際の注意点などについて詳しくご紹介します。クレジットカードの場合にも「ご利用可能枠」はありますが、今回はカードローンに絞ってご紹介します。
ご利用可能枠(借入限度額)とは?
そもそもカードローンとは、金融機関や貸金業者が発行するカードで利用するローンのことです。金融機関やコンビニのATMなどで現金を引き出したり、インターネットを通じてお借入れしたりできます。本コラムでは貸金業者が発行するカードローンについて説明しています。
ご利用可能枠は、わかりやすくいえば「最大で借りることができる上限の金額」を示しており、審査の結果決定されるため個人によって設定される金額は異なります。なお、カードローンのサービス概要に記載されている「ご利用可能枠は、最大◯◯万円」という金額は、そのカードローンのサービスとして貸付が可能な上限金額となり、すべてのご利用者が最大の金額が設定されるということではありません。また、カードローンのご利用可能枠に応じて、適用される金利(貸付の利率)も異なり、一般的にはご利用可能枠が高ければ高いほど、金利は低く設定される傾向にあります。
カードローンについては、下記のページで詳しく解説しています。
ご利用可能枠(借入限度額)はどうやって決まる?
前出の項目で説明したとおり、ご利用可能枠は個人によって異なります。
ご利用可能枠が決まる基準や条件の中で、以上の3要素が特に重要です。それぞれの要素について、詳しく解説していきます。
- 総量規制
- 他社のカードローン等のお借入状況を含む信用情報
- 安定した仕事に就いているか
総量規制
カードローンでお金を借りようとした際に、「総量規制」という言葉を耳にしたことがあるという人も多いでしょう。この総量規制とは、貸金業法内に示されており利用者保護のために設けられた制度のことで、貸金業者から借りられるお金の総額の上限を規制するものです。
総量規制の内容は、簡単に説明すると「貸金業者が行う貸付は、本人の年収の3分の1を超えてはならない」というものです。例えば年収が450万円の人であれば、最大で150万円まではお借入れができます。すでにお借入れをしていて、残高が100万円だったとすれば、あと50万円までお借入れが可能です。端的にいえば、年収が高い方ほど総量規制の上限も増えるため、カードローンのご利用可能枠も高めに設定されやすくなります。
総量規制についての詳しい解説は、下記のページをご覧ください。
他社のカードローン等のお借入状況を含む信用情報
他社のカードローンを利用したお借入状況や、過去に返済トラブル(延滞や遅延など)がないかといった信用情報も、ご利用可能枠を決める重要な要素です。他社のカードローンを利用している場合は、その情報は指定信用情報機関に登録されています。貸金業者は審査の段階で必ず指定信用情報機関のデータベースを参照し、他社でのお借入状況や返済状況を把握します。これは、カードローン利用者の借り過ぎを防ぎ、保護をするためです。
総量規制の項目で説明したとおり、他社でのお借入れがある場合は、その残高によって新しく申込んだカードローンのご利用可能枠が決定します。ご利用可能枠は、他社のお借入れも合計したうえで、総量規制の範囲内の金額となります。
安定した仕事に就いているか
貸金業者にとって、「お金をしっかり返済する方」に貸付を行わないと、万が一の際に損益が出てしまいます。そのため、安定した仕事に就いているかどうかということもご利用可能枠を決める重要な要素の1つといえるでしょう。安定した仕事に就いていることによって返済能力があると判断されれば、ご利用可能枠の審査にも良い影響をもたらしやすくなります。
カードローンご利用可能枠(借入限度額)に達したときの2つの選択肢
カードローンを利用し始め、出費がかさむとご利用可能枠に達してしまうこともあります。しかし、タイミングによってはお金が足りず、もう少し借りられたら助かるのにというケースがあります。
そこで考えられる手段が「増枠を申込む」「他社のカードローンを利用する」です。
増枠を申込む
今使っているカードローンのご利用可能枠の増枠を申込むことが可能です。増枠の申請を行うと審査が行われ、返済能力や収入を考慮したうえで増枠可能か判断させます。
他社のカードローンを利用する
別のカードローンを利用することを考えたことがある方もいるかもしれません。ただ他社のカードローンを新たに契約した場合、返済先が複数になり管理が大変になります。また、借入先が増えたとしても総量規制で各個人が借入できる最大の金額は収入で決められていることからあまり複数のカードローンを利用するメリットはないといえるでしょう。
【解説】増枠のメリットとは
増枠をした場合、返済能力や収入を考慮したうえで借りられる金額が増えますが、他にもメリットがいくつかあります。続いては、増枠をした場合の3つのメリットを詳しく解説していきます。
- 金利(貸付の利率)が下がることがある
- 返済管理がしやすい
- 新規申込よりも手続きが簡単
金利(貸付の利率)が下がることがある
カードローンでお借入れをすると、借入金額に対して金利(貸付の利率)がかかります。カードローンの金利は、利息制限法に基づいて上限が決められており、ご利用可能枠が高ければ高いほど金利が低く設定されているのです。
例えば10万円までのお借入れであれば年20%、100万円以上であれば年15%が上限となっています。そのため、増枠によってご利用可能枠が引き上げられ、一定額を超えると金利が抑えられる可能性があります。
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※出典:「日本貸金業協会 上限金利について」
返済管理がしやすい
既存のカードを増枠した場合は、返済先は同一のため管理しやすい点がメリットです。
逆に複数社からお借入れをしてしまうと、毎月それぞれのカードローン会社に返済をしなければならず、管理が煩雑になります。数が多ければ、返済忘れの原因にもなりやすく、信用状況にも影響しかねません。
計画的に返済をしていくうえでも、増枠をしたほうが返済プランを立てやすくなります。
新規申込よりも手続きが簡単
増枠のお申込みは、すでにカードローン会社と取引があるうえで行うため、簡単なお手続きで済みます。インターネットからお申込みができるケースもあります。一方、他のカードローンにお申込みする場合は、再度個人情報などの情報をすべて申告する必要があります
ご利用可能枠(借入限度額)を増枠する方法
カードローンの増枠のお手続きは、お借入れをしている貸金業者にインターネットや電話などで主に行います。
オリコのカードローンでは、「eオリコ」にご加入いただければ、増枠のお手続きもオンライン上でできます。
「eオリコ」加入後は以下のページを参考に、手続きをお進めください。
ご利用可能枠(借入限度額)の増枠における審査の内容
ご利用可能枠の増枠においても、基本的に以下のような、契約時と同様の観点での審査になります。
- 返済実績と利用実績
- 信用情報
- 増枠申請時の勤務先などの属性情報
- 所得証明書の提出
- 年収の金額
返済状況や収入によっては、増枠ができないケースもあるため注意が必要です。また、増枠申請の段階で留意しておきたい点も押さえておきましょう。ポイントごとに詳しく解説していきます。
返済実績と利用実績
現在利用しているカードローンの返済実績が重要視されます。毎月規定の返済金額をきちんと返済していれば、審査で好印象を与えやすくなります。毎月の返済の遅延をしていないことが重要です。
信用情報
現在利用しているカードローン会社での返済・利用実績だけではなく第三者機関に記録されている信用情報をもとに審査が行われます。契約時から増枠の申請までの間の他社のカードローンやクレジットカードも含めた利用状況や債務がどのくらいなのか、といった点が確認事項です。
増枠申請時の勤務先などの属性情報
前出の項目でも少し触れたとおり、ご利用可能枠の審査において安定した仕事に就いているかは重要な要素の1つになります。お申込みの際は正しいお勤め先を申告することが必要です。
所得証明書の提出
増枠申請にあたって、以下の2点いずれかに当てはまる場合は、所得証明書類の提出が求められます。
- 既存の借入残高を含めて、50万円を超えるお借入れを行う場合
- 他社からの借入残高を含めて、合計100万円を超えるお借入れを行う場合
参照:年収を証明する書類とは【貸金業界の状況】 | 日本貸金業協会
上記の2点は、貸金業法によって定められている規定になります。借入金額が高額になればなるほど、利用者の返済能力を調査する必要性が高まるためです。なお、上記以外の場合でも所得証明の提出を求められることもあります。可能であれば、増枠申請の前に準備をしておきましょう。主な所得証明書類として、源泉徴収票や給与の支払明細書、確定申告書などが挙げられます。
カードローンのお借入れに関する所得証明についての詳しい説明は、以下のページをご覧ください。
年収の金額
増枠申請時も総量規制は適用されますので、年収が増えているかどうかということも審査のポイントです。年収が増えていれば、総量規制における年収の3分の1の範囲が大きくなるうえ、返済能力の判断という面でも年収が増えていると信用度のアップにつながりやすくなります。
カードローンの審査については以下のページで詳しく説明しています。
ご利用可能枠(借入限度額)を増枠する際の4つの注意点
カードローンのご利用可能枠の増枠申請において、注意が必要なこともあります。カードローンによっては、増枠申請をしたにもかかわらず、ご利用可能枠が下がってしまうケースもあるためです。続いては、増枠をする際の注意点について4つのポイントを解説します。なお、ご利用可能枠が増枠・減枠されるのは増枠申請時の審査の結果だけではなくカードローン会社では定期的にご利用者の審査を行っておりその結果増減することもあります。
- 無理のない範囲で増枠する
- 虚偽の申告はしない
- 年収の減少はご利用可能枠に響く
- 返済の遅延は信用度に影響する
これから増枠を希望される方は、しっかりと押さえておきましょう。
無理のない範囲で増枠する
お借入れをする際は、新規・増枠問わず計画的に行わなければなりません。もちろん、ご利用可能枠の範囲内であればお借入可能ですが、無計画に借りてしまうと結果的に返済ができなくなる可能性もあります。
増枠を希望すると、想定よりも高い金額が設定されることもあり、特に必要なくてもご利用可能枠いっぱいまで借りてしまうケースも少なくありません。借入金額が増えれば利息も増えることを念頭に置いて、収支のバランスを踏まえて無理なく増枠するように心がけましょう。
虚偽の申告はしない
できるだけ高めの増枠を希望したいと思い、つい虚偽の申告をしてしまう方もいます。増額時にもカードローン会社は審査を行っており所得証明書類、在籍確認、信用情報等から虚偽の申告は発覚します。虚偽の申告は不正行為となりますので絶対に虚偽の申告を行ってはいけません。
年収の減少はご利用可能枠に響く
転職などによって年収が減少すると、同時に総量規制の範囲も狭まることになります。そのため、ご利用可能枠が減枠される可能性があります。ただし上記の通り虚偽の申告は不正となりますので、最新の正しい情報を申告する必要があります。
返済の遅延は信用度に影響する
前出の項目でも説明したとおり、増枠申請の審査において返済実績は重要視されるポイントの1つです。返済を遅延した場合、その履歴は個人信用情報機関に登録され、遅延の回数が多いと信用度が低いという判断につながりやすくなります。そのため、ご利用可能枠を減枠される場合もあります。
カードローンは信頼できる会社を選ぶのもポイント
今回は、カードローンにおけるご利用可能枠の増枠や、増枠申請のポイントなどについてご紹介しました。
突発的に大きな金額が必要になったときなど、増枠申請は便利なサービスといえるでしょう。しかし、お借入れできるお金が増える分、返済金額が増えやすくなる点も留意しておきましょう。増枠の申請をする際には、きちんと返済計画を立てて行うことが大切です。カードローンを利用する場合は、きちんとした返済計画を立てたうえで、信頼できる貸金業者を選ぶことも重要なポイントの1つです。
なお、すでに複数社のカードローンをご契約されている方は、カードローンの借換えやおまとめを検討してみてはいかがでしょうか。この借換えとは、契約中のカードローンを別のカードローンに切り替えることを指しますが、カードローンの借換えを行うことで、カードローンの返済金額を抑えやすくなります。これは貸付の利率が低いカードローンに切り替えることで、発生する利息を抑えやすくなるためです。
一方、カードローンのおまとめは、複数契約しているカードローンを一本にまとめることを指します。カードローンを一本化できれば、返済期日や返済金額の管理が楽になり、計画的な返済を実現しやすくなります。カードローンの借換えやおまとめについては、別コラムでも紹介をしているので、方法やメリットなどを詳しく知りたい方は以下のページをご参照ください。
オリコのカードローンについては下記のページをご覧ください。
増枠をご希望の方は、以下の手順で「eオリコ」から簡単にお手続きが可能です。
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